今日注目の一番は、 安青錦ー若隆景だ。
お互いに低い前傾姿勢からの攻めが特徴。結果としては、同じスタイルの力士が対戦すれば番付通りの結果になる、という感じだった。若隆景はただ手を伸ばして右を差そうとするのではなく、安青錦の左ひじを下から跳ね上げて脇を開けさせるという工夫をして右差しを成功させた。そして間髪を入れずに肩透かしを決めた。序盤押し合いで膠着したところからどうするか、その展開力に差があった。
大の里、危なげなく10連勝
盤石の相撲で9連勝中の大の里だが、1度、阿炎の右のど輪で土俵際に追い込まれている。 そして、今日の相手は阿炎と非常によく似たタイプの一山本。 おそらく一山本は阿炎が大の里を追い込んだ相撲を参考にしたのだろうが、大の里の想定内だったように見えた。 一山本の右の突き手を待っていたかのように左手で押し上げ、それだけで一山本は横を向かされてしまった。 この時点で勝負あった。
大栄翔ー伯桜鵬
伯桜鵬は以前は左四つになって動きが止まることが多かったが、今場所は前に出ることを意識して相撲を取っており、ここまで8勝1敗で優勝争いに加わっている。 ただ、積極的に前に出ようという意識は感じるものの、前に出る力がどれほどのものなのかについては私は懐疑的だったので、彼が優勝争いをしていても記事にしてこなかった。大栄翔という相手はその力を図るのにもってこいの相手だった。 結果はご覧のとおりである。
しかし、伯桜鵬は大相撲デビューして所要わずか1場所で十両に昇進し、新入幕で優勝争いを演じ、「怪物」といわれた力士である。 私も彼には非常にセンスを感じており、これからの成長を楽しみにしている。
この記事の英語版はこちら
https://kimitoshikoyanagi.blogspot.com/2025/05/grand-sumo-2025-may-tournament-day10.html
Comments
Post a Comment